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第1回研究集会「考古学・歴史学と災害史研究ー過去を知り、未来に備えるためにー」

  • 執筆者の写真: Atsushi NOGUCHI
    Atsushi NOGUCHI
  • 5 日前
  • 読了時間: 2分

更新日:18 時間前

2024/12/14、東京都国分寺市に所在する東京都立多摩図書館セミナールームを会場として標記研究集会を開催しました。オンライン配信も併用するハイブリッド開催で、会場参加者44名、オンライン参加者75名でした。

  • 研究集会概要とプログラムは こちら(🔗 Peatix)

  • 予稿集・発表資料集は全国文化財総覧から公開しています 予稿集🔗 発表資料集🔗

  • アーカイブ動画はこちら(🔗 Youtube)

  • 討論記録はこちら (準備中)

本研究集会では考古学研究者を中心として、地理・地形学、文献史学の研究者も交えて、9世紀を中心とする古代東国(主に関東地方)の地震・火山噴火とその影響について議論しました。そこから浮き彫りになったのは、北関東における弘仁地震(818年)のように明瞭な災害痕跡が考古学調査で確認されている事例は決して多くないことです。元慶地震(878年)について明確に特定できる痕跡がほとんどないこと、文献記録の読解とあわせて、震源位置や規模、被害範囲の検証の必要性も指摘されました。

現状では、考古学、文献史学、歴史災害研究がそれぞれに寄りかかる形での推測にとどまる部分が少なくないことがあらためて確認されたと言えるでしょう。今後、断片的な考古調査記録を個別に文献記録と対照するのではなく、地域における参照可能な情報を集約、定量的に検討し、文献記録と照合するとともに火山学・地震学の観点からの検証を進める必要があります。

本テーマについては、遺跡・遺構データベースを整備した上で、あらためて議論の機会を設けたいと考えています。


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